ふーりゅーいんじ

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冬の教室 ②

2008/02/01(金) 21:00:13

創作小説

読むと目が腐る可能性がありますが、それでも宜しければどうぞ。




――――――――――――――――――――

 教室が汗臭い。
二時間前に体育の授業は終わって、今は各々昼休みを満喫している。
冬で窓を開けることが少ないせいだろうか、みんなの体操服やジャージに吸い取られた汗の臭いが教室中を漂っているようだ。ブレザーにまで臭いが移りかねんな。
弁当やらカレーやらの匂いと汗の臭いが混ざって何ともよくないハーモニーを奏でている。どうにかならないものかね。
こういう時は窓際の、できれば一番後ろの席辺りに移動したい。
窓際なら新鮮な空気が吸えるし、窓を開けても「寒い」と文句を言われる確率が低い。後ろの方の奴は食堂組が多いからな。
 実はそこが俺のいつものポジションだったりするのだが、生憎、今日は藤堂が座っている。ちなみに山口はその前の席に。
ま、窓際最後尾ってのは元々藤堂の席なんだから座ってて当たり前なんだが、いつも山口と弁当を持ってどっかに行ってるから、
今日も教室では食べないものとばかり考えてたが…こういう日もあるか。
 「(…まあ寝るならどこでも同じか)」
細かいことは考えるのをやめにして、俺も昼休みを満喫するとしよう。とにかく眠い。
体育の授業で寝ていたかったのだが何故か俺の方へボールが飛んでくる。
恐らくノーコン野郎、通称池田が跳ばしたボールだろう。悠長に寝ていられなかった。今思ったが狙ってやってたんじゃないだろうな。
 「はあぁ~…」という深い溜息と共に机に突っ伏す。
あー、なんだか寝る前ってのは一日の終わりのような安堵感があるな。
やっと寝れる――――。

 「「「うおおおー!!」」」
フェードアウトしていった意識が急に戻され、飛び起きた。何事だ?
声のした方を向いてみると数人の男子がジェンガをしていた。おい、ジェンガって…。
 どうやら誰かが教室に持ち込んだジェンガをやることになって、色々抜いて出来上がってきた歪な塔が今まさに倒れたって所か。
俺はまた溜息をつきながら突っ伏した。本当に賑やかなクラスだな。
もうちょっと静かに出来ないんだろうか?少しは藤堂を見習って欲しいな。
うるさいクラスメイトに悪態をつきながら顔を横にして藤堂の方を見てみる。
やっぱり本を読んでいた。本当に本好きだな…。山口はというと携帯で何かやってる。
 そういえば、二人にはさっきの騒ぎが耳に入ってないんだろうか?
だとしたらものすごい集中力だ。ちょっと危ないが…勉強できる奴はやっぱり集中力がすごいのかもしれない。
以前から藤堂が成績良いのは分かりきっていたが、山口も成績が割りと良いのは何故だろうと疑問だった。
なるほど、この集中力があるからかもしれない。あと藤堂に勉強を教えてもらってるからかな。時々藤堂に分からないところを聞いてる。
山口も本気で勉強すれば藤堂くらいになれるんじゃないだろうか。
二人を見習わなくちゃいけないのは俺もだな。それを勉強じゃなくて睡眠に活かそうとしてるのは何か違う気がするけど。

 時計を見てみると昼休みは残り8分ほどになっていた。俺がボーっとしながら色々考えていた時間は結構長かったらしい。
 「(昼休みも寝れそうにないな)」
溜息をつきながら、諦めて次の授業の準備でもすることにした。



 5限は睡魔と闘うのに必死だった。
多分時々負けて船を漕いでたと思うけど。いつの間にか寝てるってのは色々恥ずかしいな。
周りの奴も寝てるようだから船漕いでたところは見られなかっただろうけど、
不意に寝てしまって、身体の『ビクッ』っていう反射?反応?で起きた時は、流石に恥ずかしすぎて一人で赤面してた。
あの反応は身体が疲れてたりすると起こるものらしいが、俺の身体は疲れてるのだろうか。
眠すぎて疲れるってことがあるなら俺は今疲労困憊状態ってことになるが…。

 6限目もあと少し。
もう少しで愛しのマイ布団へダイブできる。
少し安心した俺は、机に身体を預ける格好になり、終わりの時を待った。
 今日は帰ったらすぐ寝よう。多分今日の俺は飯とかいらないはずだ。
俺の身体なんだから食欲より睡眠欲を優先しないといけないことくらい分かるはず。
あ、でも親に起こされるかもしれないな。
母さんはどうしてあんなに飯を食べさせたがるのか。
わざわざ寝てるところを…叩き起こされてまで晩ご飯を食べたくないんだけど…なあ。
…そうだ……部屋に貼り紙でも貼っとくか……。
『起こすべからず』…とか…何とか……書い…て…………――――。






 ……ん?
何か…温かい。
温かいって…さっきまで寒かったってことだよな…。
布団かぶってるのに…なんで…寒い…
 「んん…」
何故か首が痛い。寝違えたか?

 「あっ…」
…え?…今の誰の声だっけ?
母さんか?いや、母さんならもっと五月蝿いし……父さんは…知らないけど…
アレ?俺、いつの間にか寝て……

 「…………え?」
薄っすらと目を開けると、見慣れた校舎が目に入った。
 校舎?
身体を起こす。ぐっ…変な格好で寝てたみたいだ。身体が重い。何で布団で寝てないんだよ俺。

 「……えと」
ん?さっきの声…
横には誰も居ない。前…居ないな。後ろか?
…………アレ?


 「藤…堂…?」
小さく「うん」と答えて俺の後ろに立っていたのは母さんでも父さんでもなく、クラスメイトで寡黙な勤勉少女、藤堂だった。
なんか手を空中で固まらせて俺を見てる。
 「なん…で…、つかここって学校…だよね」
 「うん…。学校…」
言葉少なに俺の質問に答える藤堂。表情は…暗くてよく見えない。手は引っ込めたみたいだ。
 「…だよな」
なるほど。俺は知らない間に寝てたのか。
でも、いつ?
記憶が途切れてるのは…6限からか。
んー………、寝ないように頑張ったけどやっぱり睡魔という三大欲求の使者には勝てなかったってこと…かな。
深い溜息を漏らす。あれだけ頑張ったのに結局寝てる俺っていったい…。

 「…ところで今何時か分かる?」
 「19時…22分」

 「…え゛?」

 飛び起きた。びっくりして起きるのは本日二度目だな。多分。
後ろでガタっていう机の音が聞こえた。藤堂が驚いて机にぶつかったのかもしれない。
起きて改めて周りを見回してみると、19時なんだろうな。外は真っ暗だった。
窓から見える向かいの校舎の教室はどこも真っ暗で、職員室と思しき場所しか電気が点いてないみたいだ。この教室も暗い。
 「うわ…、真っ暗だな」
 「うん…」

そういえば何で藤堂がここに居るんだ?
 「…藤堂?どうしてこんな遅くまでここに?」
 「えと…図書委員で遅くなって…それで…」
オロオロしながら言葉を詰まらせてる。急に自分のことを質問されて焦ってるみたいだ。何か言わんとしているが焦って上手く言葉が作れない、のかもしれない。
俺も口下手な方だから何となく分かるような気がする。違うかもしれないが。
 「そっか。そういえば藤堂は図書委員だったな。で、委員の仕事で遅くなって…あ、もしかして忘れ物?」
 「え?う、うん。本を忘れて…」
何で分かったの?って顔してるな。まぁちょっと考えれば分かるんだけど。
 「そっか。そしたら俺が寝てたと」
 「あ、えっと…、うん…」
なるほど。でも、何で俺の後ろに立ってたんだろう。
 「あれ?藤堂、制服の上着は?」
よくよく見て気付くと藤堂は上着を着てなくて、ブラウスの上にカーディガンを着ている格好だった。よくよく見なくても気付けよ俺。
あと、ちょっと震えてた。そりゃそんな格好じゃ寒いだろう。
 「え?…あ…その…」
 「?」
 「………」
藤堂が俺のことをじーっと見ている。…というか俺の背中辺り?あ、俯いた。
 「何かついてる?…あ……」
俺の肩には俺が着ている上着とは別に、もうひとつ上着がかかってた。
 「もしかして、これ?」
俯きながらもコクンと首を縦に振った。サラサラの長い髪が揺れる。
 「風邪…ひくかもしれないから…」
…さっきから色々気付くの遅すぎだろ俺。
 「あ、さっきの…」
起きた時、空中で手を固まらせて立っていた藤堂を思い出す。
藤堂は黙って俯いてる。ちょっと震えて…あ
 「ゴ、ゴメン!すぐに返すから!」
 「う、うん…」
何ボーっとしてるんだ俺は。
急いで肩にかけてあったブレザーを藤堂に渡す。
 「あ、ありがと…」
何故かお礼を言いながら受け取る藤堂。
 「いや、お礼を言うのはこっちの方で…」

…そうだった。真っ先に言わなきゃいけないことがあるじゃないか。
 少し呼吸を整えて……はぁ…俺も口下手な方だからなぁ。
 「藤堂」
ブレザーを着ながら『?』を浮かべて藤堂がこっちを見る。

 「上着、かけてくれて、ありがとう。」


藤堂が固まった。

 「……うん」
何を言ったらいいのか分からなかったのか、そう言った藤堂はその後無言でブレザーを着ていた。

――――――――――――――――――――

 
.小説 創作TB:0CM:0
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